
【8050問題】引きこもり年齢が上昇していく時代
80代の親が50代の引きこもりの子どもを育てることを8050問題と言います。
80代になったら仕事はできませんので、収入は年金しかありません。
その年金で50代の引きこもりの子どもを養うのは僕には想像できないですが、今では社会問題になっております。
今では「引きこもり」という言葉は普通に使用されてますが、1980年、1990年代に10代から20代の子どもが家に引きこもることを言っていたそうです。
そのまま引きこもりが解消されずに年代だけ上がってきて8050問題になっているんですけど、2020年には9060問題になることが確実視されているらしいんです。
根性論で人を完全に救えない。「甘えるな!」と思っていた小さな自分
最初に8050問題の記事を拝見した時に、つい「甘えるな!」と思ってしまいました。
誰もが生きていくのは大変なことです。
上司や先輩に怒られ、お客様からはクレームや嫌味を言われ、それでも頑張って耐えなくては生きていけないのが人生です。
お笑い養成所に通っていた時、「バイト生活から抜け出したい!」と思って必死になっている同期の芸人もたくさんいました。
僕自身も休み無しで毎日働いても赤字が続いてどうしようか迷った時もありました。
そんな時に8050問題の記事を拝見して、「人生そんなに甘くないぞ!働かんで喰っていってええと思うなよ!」って最初に思ってしまったんです。
この私の心こそが大問題です。
根性論だけでは絶対に人を救うことはできません。
それにも関わらず「甘えるな!」と思ってしまった引きこもりの方の気持ちを無視した私の心こそが更なる引きこもりを産んでいるように今では感じております。
責める関わり方よりも寄り添う関わり方を大切に
おそらく、好きで引きこもりになった方は一人もいないでしょう。
最初から引きこもりを選んでいたなら好きで選んでいることのなります。
しかし、現在は引きこもりになっている方も、誰もが一度は学校に通い、一人の社会人として活動しております。
何事も思い通りにならないのが人生です。
誰もが人生に行き詰まってしまうような経験をされているでしょう。
それは引きこもりという社会問題も同じことですよね。
引きこもりを責めることも無意味ではないですが、引きこもってしまった方の気持ちに寄り添うことの方が大切なのだと今では思います。
生きづらさを抱えやすいこの社会では、いつ誰が引きこもっても不思議ではありません。
責められたら余計に立ち直れなくなるのは、誰もが人生で経験していることでしょう。
相手を苦しめるのではなく、相手の気持ちに寄り添っていく。
そのような関わり方をすることで誰かを救えることもあります。
僕自身、お坊さんとして寄り添う関わりを大切にしていきたいですね。