
おそらく、最も多くのカウンセラーが認知行動療法という技法を使用しております。
人間の認知と行動の両面からのアプローチするので治療効果が高いことでも有名です。
ここでは、認知行動療法の方法とセルフでの実施方法を記していきます。
みなさまのより良い人生が叶いますように。
認知行動療法の基本的な考え方
認知療法と行動療法の両面が活きる療法
認知行動療法は認知療法と行動療法の両面から働きかける療法です。
認知療法では、認知の歪みを明確にして、認知を変化させることでネガティブな感情から離れることができます。行動療法では、行動の変化を促すことによって思考パターンを変容させてネガティブな感情を変化させていくものです。
一つの出来事があって、認知と感情と行動が起こります。その認知と行動を変化させることによって、効果的に感情を変化させることができます。
ネガティブな感情から離れて、ポジティブな人生を歩むために効率的な療法であることがわかるかと思われます。
外的要因と内的要因に働きかけます
認知行動療法の基本的なモデルとして、内的要因と外的要因の両面を見ていきます。
外的要因(環境要因)は状況や他者との関係の中で生じる外的要素であり、内的要素(個人的要因)は認知・行動・感情という個人的な内的要因のことであります。
内的要因のうち、自然に生じる感情をコントロールすることは困難です。しかし、認知と行動は自分自身で選択することができます。
冷静に分析すれば、ネガティブな認知と行動を自ら選択していることがあります。
そこに着目しているので、認知行動療法は効果的であります。
書き出すことで自分自身を理解しつつ改善することができます
認知行動療法では、クライエント自身が、クライエントの問題となる状態を客観的に理解することです。
そのために、悩みを抱える状況で起こる思考をすべて書き出すことが有効です。
- 状況
パワハラ上司と飲みに行くことを強要された - 認知
絶対嫌味を言われるだけだと思う - 気分・感情
不安がなくならない - 身体反応
汗が出る・手が震える - 行動
言いなりになるだけ↓↓↓↓↓ - 対処(コーピング)
・同僚に相談する
・パワハラ上司を思いっきり酔わせる - 心の癒し・救い
・妻
・カウンセラー
このように、すべての感情を書き出していくのですが、対処、心の癒し・救いも書き出していくのが大切なところです。
本当に悩み疲れた時の救いや居場所を明確にしておくことで生きる元気が湧いてきますよね。
つらく悲しい思いを抱えることがあるのが人生ですが、誰にもよりどころとなる場所や人は必ずいます。
すべての方に嫌われていると認知する方もいますが、現実的には絶対にあり得ません。
このように、書き出すことでクライエントの感情だけではなく、よりどころや救いも明確になるので大切にしましょう。
認知行動療法での行動技法も大切にします
認知行動療法では認知技法だけではなく行動技法のアプローチそ使用します。
行動が変われば感情も変わるので大切な要素ですよね。
認知行動療法でよく使用される行動技法にも多くのメリットがあるので紹介致します。
リラクセーション法
不安緊張状態を和らげるのに効果的
活動記録表
自分の生活スタイルを客観視し行動課題を導き出す
不安階層表
イメージによって引き起こされた不安を除去していく
これらの行動技法は自身の心を安定させるだけではなく、自身を客観視し、解決していくためにも非常に有効です。
例えば、リラクセーション法で最もよく使用されるのは呼吸法ですが、緊張や不安に苦しんでいる時にゆっくり呼吸するだけで心が落ち着くことがあります。
また、活動記録表では自身のライフスタイルを客観視しできます。だからこそ、ライフスタイルを改善するための具体的な取り組みも明確になります。
そして、不安階層表では自身の抱いているイメージを客観視することができ、不安の一つひとつを見つめ直すことで改善することができます。
このように、認知行動療法の行動技法は非常に効果的です。
認知行動療法はセルフでも可能なのか??
ここまで認知行動療法の内容について書いてきましたが、セルフでも可能なのかは大切な要素になります。
実は、ここに書いてきた内容はセルフで実践することが可能です。ただし、非常に効果は薄いです。
自分一人で考えても主観から離れることができないのが人間です。
自分の主観を頼りに、自分のことを書き出しても、完全に客観的な視点の内容を書くことはできないですよね。
だからこそ、理論的にはセルフでも可能な要素がありますが、一度はカウンセラーに依頼することを勧めております。
このブログを読んでいるあなたが良き人生を過ごせることを期待しております。