『7つの習慣』第一の習慣まとめ。主体的であることと自分軸の関係性

世界で最も出版された自己啓発本の『7つの習慣』の中にある第一の習慣では「主体的である」という習慣について書かれております。

「主体的である」という言葉を聞くだけで表面的な意味は想像がつくかも知れません。

書物の内容を読み進めますと、「主体的である」ことについて非常に奥深い解説をされており、非常に学び深いと感じました。

そこで、この記事では、「第一の習慣:主体的である」の内容について書いていきます。

この記事を読むことによって、本当の意味での主体的な生き方を理解でき、習慣化することによって皆様の人生はより前向きなものになるでしょう。

【主体的である】主体的な努力ができれば必ず人生は変わります

『7つの習慣』「第一の習慣」では、冒頭に私たちが主体的に生きることの大切さを説明されております。

その冒頭には次のような言葉が引用されております。

ヘンリー・デイヴィッド・ソローの言葉

意識的に努力すれば必ず人生を高められるという事実ほど、人を勇気づけるものが他にあるだろうか

皆様は、この言葉からどのような印象を受けるでしょうか。

私は「そんなの当たり前じゃん!!」と思いました。笑

また、私たちを勇気づけてくれる言葉でもあるように感じました。

ここでこの言葉を引用されているということは、意識的に努力することが如何に困難であるかを示されていると捉えられます。しかし、困難であっても必ず人生を高められます。

どんな人生を歩んでいても落ち込む必要はありません。いつどんな時からでも私達は変わることができます。

意識的に努力するハードルが高いだけです。たからこそ、主体的になることも一生かかるほどの習慣であるといえるでしょう。

その理由について、コヴィー博士は「三つの社会的地図」として説明されます。

遺伝子や過去に捉われずに「変わるんだ」という人生を歩みましょう

「三つの社会的地図」
  1. 遺伝子的決定論
    遺伝によって性格や人格が決定されている
  2. 心理的決定論
    育ちや子供時代の体験によって性格や人格が決定されている
  3. 環境的決定論
    自分を取り巻く環境によって性格や人格は決定されている

もしも、これらの決定論が真実であるならば、もう性格や人格を変えるのは非常に困難なことになってしまいます。

主体的になっても、どんなに努力しても遺伝子や過去を変えることはできませんよね。

しかしご安心ください。

コヴィー博士は「三つの社会的地図」に対して否定的な言葉を残されております。

コヴィー博士の言葉

これらの決定論的地図は現実の場所を正確にわかりやすく言い表しているだろうか。これらの鏡は人間の本質をそのまま映し出しているだろうか。これらの決定論は単なる自己達成予言ではないだろうか。

「自己達成予言」とは「根拠のない予言」のことであります。

「三つの社会的地図」はどれ一つとして主体的な内容のものはありません。むしろ、第三者が私の人格を判断する際に利用する見方といえるでしょう。

そんなものに惑わされずに主体的に「変わることができるんだ!過去なんて関係ないんだ!」という人生を歩ませていただきましょう。

ヘンリー・デイヴィッド・ソローの言葉

意識的に努力すれば必ず人生を高められるという事実ほど、人を勇気づけるものが他にあるだろうか

自分の過去に捉われている時こそ、この言葉を思い出して主体的である人生を堂々と歩みたいものですね。

主体的な生き方とは、行動的だけではなく責任を取る生き方

「主体的である」といっても、ただ主体的に動き回ればいいというものではありません。

それは、ただの自分勝手な生き方です。当然のことながら、生きるということは自分の人生の責任も引き受けなくてはなりません。

そのような「主体的な生き方」について、コヴィー博士は次のように示されております。

コヴィー博士の言葉

主体性とは、自発的に率先して行動することだけを意味するのではない。人間として、自分の人生の責任を引き受けることも意味する。

ここでコヴィー博士は「主体性とは、自発的に率先して行動することだけを意味するのではない」という言葉を残されております。この言葉だけで主体性の説明がされているように感じられます。

しかし、それだけではなく「人間として、自分の人生の責任を引き受けることも意味する」という言葉を付け加えられております。ですので、この言葉の意味合いを大切にするべきだと個人的に思いました。

この責任について『7つの習慣』では次のように説明されております。

「責任」の説明

英語でレスポンシビリティという。レスポンスとアビリティという二つの言葉でできていることがわかるだろう。主体性のある人は、このレスポンシビリティを認識している。自分の行動に責任を持ち、状況や条件づけのせいにしない。自分の行動は、状況から生まれる一時的な感情の結果ではなく、価値観に基づいた自分自身の選択の結果であることを知っている。

自分の行動は状況ではなく、価値観に基づいた選択なので責任を持たなければならないことを説明されております。

状況や条件付けのせいにする人生はラクかも知れないですが、それでは主体性とはいえません。また、先の説明と重ねて自分の選択した行動によってどのような結果になっても、その事態への責任を放棄しては主体性があるとはいえないです。

当然のことですよね。責任放棄の生き方はただの暴れん坊です。

むしろ、人生の責任について積極的に取りに行くことが大切です。

また、責任を取りつつも率先力を発揮して生きるのが「主体的である」こととして大切であることもコヴィー博士は示されております。

主体的に生きるためには責任のある率先力が必須事項です

「主体的である」という生き方には責任だけではなく率先力も大切です。

コヴィー博士は次のように示されております。

コヴィー博士の言葉

率先力を発揮するというのは押し付けがましい態度をとるとか、自己中心的になるとか、強引に進めたりすることではない。進んで行動を起こす責任を自覚することである。

みなさまはこの言葉からどのような印象を受けるでしょうか。

僕は、この言葉を要約すると「率先力=責任」のように捉えられるのが最初は理解できませんでした。

しかし、これは大切な考え方ですよね。率先的に動くにも関わらず責任を取らない人の周りからは自然と人は離れていきます。

また、コヴィー博士は責任ある率先力を持つ人が少ないことを痛烈な言葉で述べられております。

コヴィー博士の言葉

多くの人は、自分からは動かずに誰かが手を差し伸べてくれるのを待っている。しかし、いい仕事につけるのは自分から主体的に動く人だ

当然のことですが、いい仕事に就くためには、率先力を発揮して会社のことを調べる必要があります。

しかし、実行する率先力を発揮できない人が多いことをコヴィー博士はおっしゃっております。

実際に、会社の名前や他者の評価を基準にしてしまうことは多いでしょう。それも決して悪いことではありませんが、率先して自ら調べ直すことが大切です。

それだけで、自ら責任をとっているので後悔する回数が減る可能性もあります。それが主体的であるということでしょう。

率先力を意識して行動することだけで人生の全てが変わります

コヴィー博士は率先力がない人間に対して痛烈な言葉を残されております。

コヴィー博士の言葉

率先力を発揮する人としない人の違いは天と地ほどの開きがある。

実際、率先力がない人間の人生は変わりません。変わることもありますが、他者が率先的に動いて変わっているだけなので、スグに戻ってしまいます。

そんなことも一切考えず、周りが動くのを待つのではなく、自ら率先して動くだけで人生は変わります。

率先力を発揮しない人生は周りが動くを待つ人生です。言い方を変えますと、周りから動かされるだけの人生になってしまいます。

それでは人生が大きく変化しないのは自明のことでしょう。自分が主人公の人生を自身と責任を持って前向きに歩みたいものです。

この考え方は「自分軸の人生」とも関わってきますのでお伝えいたします。

【自分軸の人生】反応的な人・主体的な人の生き方とは?

ここまで第一の習慣の「主体的である」ことについて考察してきましたが、この生き方は「自分軸」とも関わりがあるように思われますので、ここでまとめておきます。

コヴィー博士は「反応的な人・主体的な人」について次のように示されております。

反応的な人・主体的な人
  • 反応的な人
    その時どきの感情や状況、条件づけ、自分を取り巻く環境に影響を受ける。
  • 主体的な人
    深く考えて選択し、自分の内面にある価値観で自分をコントロールできる。

反応的な人」との比較によって、「主体的な人」の意味がよりわかりやすくなっていますよね。

反応的な人」は自分を取り巻く環境に影響を受けるので、対人関係の影響を受けやすく、精神状態も他者の出方次第でコロコロと変わっていきます。一方、「主体的な人」は対人関係の影響よりも自分の内面にある価値観を大切にするので、他者の影響に振り回されることが多くないということができます。

これらの説明から、主体的な人の方が自分らしい人生を送ることができるのであり、「自分軸」という言葉とも重なる部分があります。

自分軸は「自分の人生の主人公は私である」という生き方です。それは、前に挙げた反応的な生き方である他人軸ではなく、主体的な生き方だといえます。

他者からの評価を求められるのが人生ですので、他人軸になってしまうことも致し方ないのかなとは思います。

しかし、それでは生きづらい。

第一の習慣を身に付けて、お互いに自分軸が確立した人生を歩みたいものですね。

まとめ

この記事では、世界で最も出版されている自己啓発本の『7つの習慣』の第一の習慣「主体的である」の内容について考察してきました。

主体的であるという習慣を身に付けて「変わっていけるんだ」という想いがあれば私達はいくらでも変わることができます。

また、主体的な生き方は自分勝手な生き方ではありません。ですので責任を持った生き方をしなければなりません。また、責任を持って率先力を発揮する必要もあります。

ここまで書いてきた内容は厳しいようですが、7つの習慣は一生かけて身に付けていく習慣ですのでスグに身に付けることはできません。

しかし、この習慣を身に付けることで自分が人生の主人公である「自分軸」の生き方が自然と身に付くでしょう。

自分の人生をより豊かなものにするためにも、第一の習慣の「主体的である」を身に付けましょう。

『7つの習慣』を学べる本を紹介します